屋根のカバー工法とは?施工方法やメリット・注意点を屋根の専門店が解説

屋根のカバー工法とは?葺き替えとの違いも解説

屋根の「カバー工法」とはどういう施工なのか?

カバー工法とは、既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ねて施工するリフォーム方法です。
英語では「重ね葺き(over-roofing)」とも呼ばれ、既存屋根の撤去をせずに済む分、工期やコストを抑えやすいという特徴があります。

葺き替え工法との違い

比較項目カバー工法葺き替え工法
既存屋根の撤去不要必要
廃材の処分費安い高い
工期短い(約5〜7日)長い(約7〜10日)
耐久性中〜高(下地の状態次第)高(全面更新)
費用やや安いやや高い

屋根カバー工法の施工手順【基本の流れ】

施工工程①現地調査と屋根診断

まずは既存の屋根材や下地の状態を確認する「現地調査」を行います。

ここでチェックするポイント

・下地(野地板・ルーフィング)の劣化状態
・現在の屋根材の種類(スレート、金属、アスファルトシングルなど)
・棟板金や雨樋の劣化の有無

※下地が腐食している場合は、カバー工法ではなく葺き替えを提案されるケースもあります。

施工工程②高圧洗浄・下地調整

新しい屋根材を施工する前に、既存の屋根を高圧洗浄して苔やホコリを除去します。
その後、下地の不陸(凸凹)を調整し、防水シート(ルーフィング)を施工します。

使用されるルーフィングの例

・改質アスファルトルーフィング
・ゴムアス系ルーフィング(耐久性が高い)

この防水シートが屋根の二次防水となり、雨漏りを防ぐ大切な役割を果たします

施工工程③新しい屋根材を重ね張り

ルーフィングの上から、新しい金属屋根材(多くはガルバリウム鋼板)を下から上へ順番に重ねて設置していきます。

よく使われる屋根材の例

ガルバリウム鋼板(軽量・耐久性◎・錆に強い)
ジンカリウム鋼板(遮音性・遮熱性に優れる)
軽量スレート材(見た目を既存に近づけたいとき)

施工工程④棟板金・役物の取り付け、仕上げ

屋根材の設置後、棟板金や雨仕舞部材(ケラバ・軒先・谷など)を取り付けて、仕上げます。
最終チェックを行い、雨漏り・浮き・ズレがないかを確認して完了です。

屋根カバー工法のメリットと注意点

メリット①費用を抑えられる

既存屋根の撤去や廃材処分が不要なため、費用を20〜30%程度抑えられるケースが多くみられます。

メリット②工期が短く、生活への影響が少ない

撤去作業がないぶん、5〜7日前後で施工が完了。
騒音やホコリも抑えられ、住みながらでもリフォーム可能なケースが多いです。

メリット③断熱性・遮音性がアップ

屋根が二重構造になることで、断熱性・遮音性が向上します。
夏の暑さ・冬の寒さ対策、そして雨音や外の騒音の軽減にもつながります。

注意点①下地の劣化があると施工できない

腐食や雨漏りが進んだ下地にそのまま重ねてしまうと、屋根の耐久性が大きく落ちるため、状況によっては「葺き替え広報を選ぶべき」と判断されることもあります。

注意点②屋根が重くなる

軽量屋根材を使用しても、元の屋根の上にさらに1層加わるため、建物の構造や耐震性に影響を与える場合もあります。特に築年数が古い住宅では、構造診断が必要な場合もあります。

カバー工法の施工費用の目安と相場感

3坪の住宅での概算例

項目目安金額
屋根面積:約100㎡
カバー工法の施工費用80万円〜130万円程度

※屋根の形状、勾配、使用する材料、既存の傷み具合によって変動します。

火災保険や補助金が使えるケースも

・風災・雪災で被害を受けた屋根:火災保険の定期用対象になることも
・自治体によっては省エネリフォーム補助金の対象になるケースあり

申請には専門的な書類が必要なので、屋根業者に相談するのがベストです。

まとめ:屋根のカバー工法はコストパフォーマンスの高い選択肢!

カバー工法は、「見た目は綺麗にしたいけどコストは抑えたい」「生活しながら工事を進めたい」そんな方にぴったりのリフォーム方法です。

こんな方におすすめ

・屋根がスレートや金属系で、下地がまだしっかりしている方
・費用を抑えながら、屋根の防水性や断熱性を高めたい方
・築15〜25年程度で、屋根の見た目・耐久性を改善したい方

あきる野市・八王子市周辺で屋根のカバー工法をお考えの方は、地域密着で実績多数の当社へご相談ください。現地調査・お見積りも無料で承っております。

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